岩牡蠣料理は、他のコースに少しだけ岩牡蠣の刺身をおつけしていたところ「こんなに美味しいならもっと食べたい!」というお客様の声をいただいたことからスタートしました。冬の真牡蠣と異なり、断然大きく肉厚で、味も濃厚でミルキー。真牡蠣ではされていない滅菌処理で「牡蠣にあたる」といったこともありません。羽衣荘の岩牡蠣は素材を味を活かすために、手を入れすぎず、かつ料理ごとに味わいの違いが楽しめるよう配慮しています。
岩牡蠣フルコースのお客様には、岩牡蠣をお一人様8個ほどふんだんに使用いたします。ただ8個といっても、一般的な真牡蠣のサイズではなく、あくまで岩牡蠣の大きさ。岩牡蠣はその名の通り岩にくっついた状態で育ち、真牡蠣と比べて大型に育ちます。大きいと大味になるかと思いがちですが、そうではなく、圧倒的に濃厚でミルキーな味をお楽しみいただけます。
「舟屋」で有名な伊根の岩牡蠣【夏珠】。その中でも噂に名高い橋本水産様の岩牡蠣のみを使用しています。橋本水産様の岩牡蠣はいかだに吊るす育成法にて、4年間という長い時間をかけて育てられます。その中で岩牡蠣がプランクトンを食べやすいよう水の流れを作り出すことで、大型で身の締まった牡蠣に育つのだとか。火を入れても身が全然縮まないのが驚きです!
岩牡蠣は冬のイメージが良い真牡蠣と異なり、5月〜8月といった夏場に出荷されます。さらにその季節に生でいただくことができるので、「夏場に生の牡蠣なんて大丈夫!?」と思われることもあるようです。岩牡蠣は紫外線殺菌により滅菌されたあとのものを当宿に仕入れます。その後も水槽に入れると菌がまたついてしまうため、冷蔵庫で静かに保管します。
のどぐろなどでも好評いただいている羽衣荘特製の出汁で、しゃぶしゃぶをしていただきます。岩牡蠣のしゃぶしゃぶは身が縮まることで引き締まった状態になり、より歯ごたえと甘みを楽しんでいただけます。
つけあわせのワカメは、宿の目の前の琴引浜で手積みしたもの。「ワカメがこんなに美味しいものか!?」と感動されるお客様が多く、岩牡蠣よりワカメのほうがいいのだろうか…?と思ってしまうほどです。ワカメも味・食感・香りを楽しんでいただくために、余計な手を加えないよう心がけています。鮮度がよいことがとにかく大切です。
牡蠣の醍醐味といえば、やはり生食。24時間紫外線殺菌された安全な岩牡蠣をお召し上がりいただきます。岩牡蠣は大型になるほど美味しくなりますので、お客様にお出しするものも極力大型のものを使用。牡蠣の殻を割ってみて、中身が小さいものはお出ししないようにしております。
岩牡蠣の刺身は、生でお出しするか、炙りが良いか、お客様のお好みをお聞きしています。生にレモンでそのまま、炙りをお醤油で。味わいに違いはありますが、岩牡蠣特有の圧倒的な濃厚さとミルキーさ、程よい磯の香りはしっかり味わっていただけます。
濃厚で味が濃いのに、臭みがない。「夏に生で食べられるなんて」と好評をいただいております。多くの方が大きさにびっくりされる岩牡蠣を、存分にお楽しみください。
岩牡蠣の濃厚さをしっかり味わえる定番。生で召し上がるか、炙りにするか、お客様のお好みをお聞きしています。
昆布を敷き、殻ごと蒸し焼きにしたもの。じゅわっとふわとろ、岩牡蠣の香りが最も感じられる一品です。
岩牡蠣をほどよく脱水しながら揚げ、旨味を凝縮させました。衣には丹後産米粉を使用し外はカリッと中はフワッとし食感に。
岩牡蠣を出汁とオイル、丹後産新玉ねぎとブロッコリーを低温でじっくりと火を入れ、煮た出汁と野菜をペーストに。
岩牡蠣には一切味付けをせず蒸し、岩牡蠣素材のは旨味だけで召し上がって頂きます。
岩牡蠣と同じ伊根町で飼育されている日本に数%しかいない純国産もみじ鳥の卵を使い玉子とじに。琴引浜と同地区で作った丹後産コシヒカリ使用。
好評いただいている一品。出汁でしゃぶしゃぶすることで身が引き締まり、歯ごたえと甘みが楽しめます。
昆布出汁で少し火を入れ、半生状態でお召し上がりいただく酢の物。土佐酢でさっぱりと。